日記

2022-08-13 16:02:00

大好きなワニさんと一緒に!

お母さんから「★君(年中)の爪切りをするのが大変なんです」と相談を受けました。

感覚過敏で不安の強い★君は、ほしのこに来るとすぐにワニさんの人形を抱っこしてごっこ遊びをはじめます。ほしのこに来ることは楽しみにしているのですが、それでも緊張があるので、すぐにワニさんの人形を探して★君は抱っこをします。ワニさんは★君の心の杖のようです。(※心の杖とは→心の不安を和らげるモノ)後半お母さんが来られると、いつの間にかワニさんは元の場所にいるのもその証拠です。

★君の主導のもと、★君はワニさん、スタッフのハチさんはスヌーピーを持たせられごっこ遊びがはじまります。会話を楽しんだり、大きなかぶごっこをしたり、とても楽しそうです。ある日のこと、「あれワニさん爪が伸びているね!」とワニさんの爪が気になりだしました。私が「じゃあ 他の人の爪はどう?」と尋ねると、慌てて他のお友達やスタッフの爪を確認しに行きました。

私もついおかしくなって笑いながら「★君爪が気になるんだね~」と言ってしまうと、賢い★君はハットして、なんとも言えない笑いたいような、困ったような、表情をしていました。そのエピソードをお母さんにお話すると、その後から、★君の爪切りに対する拒絶が減ってきたということでした。

 

他にも★君には似たようなエピソードがあります。

お母さんから「箸を持ちたがらないんですが・・・」という相談を受けました。

その日も、★君主導でワニさんをもってごっこ遊びがはじまり、魚釣りをしてキャンプファイヤーの火で魚を焼いて食べるというごっこ遊びで、私が「★君火は熱いからトングか箸で魚を焼かないと火傷するよ」というと、★君は自分で箸を持って魚を掴もうと奮闘しました、が思ったようにつかめずにイライラして途中からは手掴みで魚を掴んでいました(笑)。その遊びの後、「保育園でも自分から箸にチャレンジをするようになりました」とお母さんから報告をうけました。

これらのエピソードは、実は本人が一番お母さんの思いに応えたいと思っていることがわかります。

本当はやりたいのに、繊細で完璧主義の★君は、「爪切りは痛いかもしれない」「箸は上手に持てないかもしれない」という思い込みが強すぎで、なかなか一歩が踏み出せず頑なに拒絶をしていたのかもしれません。無意識に遊びの中で、「爪は誰でもきれいに切ってるなぁ」とか「箸ってそんなに難しくないかも」という、何らかのきっかけが掴めることによって、実際の生活の中でも不安が少なくなって、チャレンジする気持ちが芽生えるのかもしれません。