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2026-04-08 22:56:00

不安からチャレンジへ

 

〇君(新3年生)は最近、少しずつ落ち着いてきて、お友達と一緒に遊ぶ姿が増えてきました。しかし、不安や怖さを感じたときには、「もしここで怪我をしたら、ここにいる大人の責任になるよね」といった言葉で、自分の気持ちを守ろうとすることがありました。強く見せようとするその姿の奥には、「失敗したらどうしよう」「できなかったらどうしよう」という不安が隠れているように感じられます。

 

その日、公園には少し高くて登るのをためらってしまう場所がありました。ちょうどそこに居合わせた別の男の子も、「足が痛いから登れない」と言いながら、どこか強がっている様子でした。二人の姿はどこか似ていて、不安を抱えながらも、自分を守ろうとしているように見えました。

 

そこで、「大人に守ってもらうだけではなく、自分の力でやれるようになることが、本当の強さなんだよ」と声をかけ、安心できるように大人が先に登ってみせました。

 

すると、まずその男の子が勇気を出して登り、「痛いけど登れた!」と嬉しそうに話してくれました。その姿に背中を押されるように、〇君も一歩踏み出し、自分の力で登ることができました。

 

登りきった二人は顔を見合わせ、満面の笑顔でこう言いました。

 

「俺たち、一緒に頑張ったから登れたよね!」(登る前に二人でパンチをし合って訓練?していました!)

 

その言葉には、大きな達成感と自信が込められていました。

 

この体験は、「守られる存在」から「自分でできる存在」へと踏み出した大切な一歩となりました。自分の力でやり遂げた経験は、心の中にある不安を和らげ、これからのチャレンジへの勇気へとつながっていきます。

 

子どもたちは、安心できる関係の中で、小さな成功体験を積み重ねながら成長していきます。そして時には、仲間の存在が大きな勇気を与えてくれます。

 

不安の中で立ち止まることもありますが、その一歩を踏み出したとき、子どもたちは自分の中にある力に気づいていきます。

 

これからも、一人ひとりの「できた!」という瞬間を大切に見守っていきたいと思います。

 

 

2026-04-08 22:49:00

ケンカをしても仲直り💕

春休みに入り、ほしのこでは一日を通して子どもたちとゆったりと過ごす時間が増えています。新3年生の〇くんもその中で素敵な成長の姿が見られました。

この日、〇くんは学童で作っていた「シール帳作り」をほしのこでもやり出しました。手作りのシールを一生懸命に描き、自分だけのオリジナルのシール帳は魅力的です。その姿に刺激を受けたお友達も「やってみたい!」と次々に参加し、あっという間にシール帳作りがみんなのブームに。〇くんのアイデアが周りに広がり、自然と仲間の輪が生まれていく様子に、私たちスタッフも温かい気持ちになりました。

午後からは公園へ出かけました。すると、以前かなりひどい喧嘩をしたことのあるお友達と偶然再会。お互いに少し気まずそうな様子で、スタッフもドキドキしながら見守っていました。〇くんは、その子の存在に気づきながらも、あえて距離を取り、そっと通り過ぎていきました。相手を刺激しないように自分なりに考えた行動だったのかもしれません。

しかし、その後お友達の方から近づいていき、二人は自然と向き合い、なんと握手を交わしました。そして、そのまま一緒に遊び始め、帰り際には「また会おうね」と笑顔で言葉を交わしていました。二人にとって、大きな一歩となる心温まる瞬間でした。

一方で、児童センターでは別のお友達とのトラブルもあり、まだまだ気持ちの揺れが見られる場面もありました。しかし、そのような経験を重ねながら、〇くんは少しずつ「より良い自分」を選び取っていこうとしているように感じます。

 

子どもたちは、成功と失敗の両方を経験しながら成長していきます。その一つひとつの出来事が、次への大切な学びとなっています。

2026-02-14 09:10:00

全部の自分で、生きていけるように

土曜日の午後、こんな場面がありました。

 お友達とのコミュニケーションをとるのが苦手な小学2年生の男の子。イライラするとすぐに手が出たり、物に八つ当たりをしてしまいます。この日は、午後からswitchゲームのマイクラを交代でやりました。「やらない」と言いながらも1番先にコントローラーを持っていた〇君(笑)。マイクラは大画面で3分割し同じ空間で遊ばなければなりません。以前から水族館を作っていたお友達から「壊さないでね」と注意をされていましたが、〇君はゲームの中でいろんないたずらをはじめ不穏な空気になっていました。スタッフが間に入り「お友達が一生懸命作ったものは壊さないほうがいいと思うよ」と伝え、どうやったらこの中で遊べるかを一緒にお友達と考えてもらいました。お友達は「壊さないならいいよ」「離れたところならいいよ」といくつか〇君も一緒に遊べる案を提案してくれました。〇君は表情がこわばっていましたが、それでもコントローラーを手放さずに怒りを我慢し、その案を聞き入れ、少し離れたところの地下に穴を掘って爆発をさせて発散していました。2人の男の子は我慢しつつも少し不満そう・・・どうするかなぁと思っていたら、最終的には水族館から離れ別のステージに行って戦いをすることになり、子ども同士で問題を解決することができました。2人の男の子の思いもいろいろあったと思いますが、ずごいのは〇君が怒りを爆発させずにその場にとどまり、最後までお友達と遊べたことです!!

このような経験は子どもにとって何よりも大事な経験だと考えています。

子ども達とのかかわりを続ける中で、私が大切にしてきたことがあります。

 

精神科医ウィニコットは、

「子どもは「存在するために遊ぶ」と述べました。

そして、子どもが安心して自分を表現できるかどうかは、

その子を取り巻く環境によって大きく左右されると考えました。」

 

私はこの言葉に、何度も支えられてきました。

子どもたちは、優しさだけでできているわけではありません。

怒りや悔しさ、強い言葉や乱暴な表現が出ることもあります。

 

かつては、それらをどうやってなくすかを考えていました。

けれど今は、消すことが成長なのではなく、

どう扱えるようになるかが成長なのだと感じています。

 

人は誰もが、

優しさと同時に攻撃性も持っています。

それを排除するのではなく、

安心できる関係の中で少しずつ統合していくこと。

 

ほしのこでは、

感情の存在は否定しません。

けれど、人を傷つける行動はそのままにしません。

 

存在は受け止める。

行動は社会の中で使える形へと育てる。

 

その両立を支えるのは、

大人のまなざしと、環境のあり方だと私たちは考えています。

 

特に自閉傾向のある子どもたちは、

言葉や感情の使い分けに時間がかかることがあります。

だからこそ、急いで整えるのではなく、

安心して試し、学び直せる環境を整えることを大切にしています。

 

成熟とは、怒りを持たないことではなく、

怒りを持ちながらも関係を壊さずに生きていけること。

 

ほしのこは、「良い子」を育てる場所ではなく、

全部の自分を持ちながら

社会の中で生きていく力を育てる場所

でありたいと願っています。

 

これからも、

子どもたちを取り巻く“環境そのもの”を大切にしながら、

一人ひとりの心の育ちに寄り添っていきます。

 

以前のおひさまクラブの記事→「情緒と感情」

子ども達の活動の様子と理論をつなげるように書き記しています。

参考になれば幸いです。

2022-08-09 15:44:00

アンビバレントな心

我が子が

「おしっこがトイレでできない」

「箸を使いたがらない」

「爪切りをしたがらない」などなど・・・

生活の中での困りごとはたくさんあります。

上記のような問題は、発達に問題があろうが、なかろうが、子育ての中では必ずと言っていいほどぶつかる問題です。

 

特に3,4歳児さんの反抗期(自立期)は、大人が指示・命令をすればするほど、言うことを聞かなくなる場合もよくあることです。

子どもの心が成長してくるとアンビバレンス(両価性)の心「愛情と憎悪」「尊敬と軽蔑」どちらの感情も持つようになり、非常に複雑になってきます。

子どもにアンビバレンスな心が芽生えるということは、悪いことではなく、物事をいろんな角度からとらえることができるようになる大事な土台が育っているのだ認識すると、子どもに対する見方が少し違ってくるかもしれません。

例えば

「トイレは嫌だ」と言いつつも、本当は「おしっこに行きたい」

「ママ大嫌い」と言いつつも、本当は「ママ大好き」

というようなことはよくあることです。

そんな時、大人はありのままの子どもの気持ちを受け止め、そして、子どもと同じトーンにならずに少し引いたところから、子どもの心の葛藤の時間を大切にして欲しいと思っています。

そういう感情経験は、子どもがアンビバレントな心に「耐える力」と「考える力」を育み、ひいては「精神的な自立」に繋がっていくのだと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022-06-15 10:55:00

ストレス予防接種

私達大人は「ストレス=害」だと思い過ぎて、子どもが泣いたり、不安になったり、怒ったりすることを極度に恐れている大人が多いなぁと感じます。

 

 

東京大学大学院研究科教授の遠藤利彦先生は「ストレス予防接種」を下記のように言われています。

 

 

大人の庇護のもとから独り立ちしていく過程で、子どもは少しずつ自分の思い通りにならないことにも遭遇するようになる。しかし乳幼児の子どもは、こうした適度なフラストレーションやストレスにさらされることも、心のたくましさを身につけていくうえできわめて大切である。乳幼児期のストレス予防接種が将来のストレスに耐えうるたくましさ(レジリエンス)の土台をつくる。

 

過保護や過干渉が度を超すと、子どもは乳幼児期に適度なフラストレーションやストレスを経験できない。

      ↓

「自分がしなくても誰かがやってくれるが当たり前に」

 

通常の予防接種が、将来的に身体が重い病気につながら菌やウィルスにしっかりと対抗できるだけの強さを獲得できるのと同じように、心も発達早期に適度はストレスを経験しておくことで、将来重篤なストレスにも耐えられるだけのたくましさを身につけることができる

      ↓

「自分でなんとかしなくちゃ」

 

 

 遊びの中で子ども達は、いろんなストレスと向き合い自分の力で頑張っている様子が伺われます。

大人は子どもの成長の邪魔をせずに、見守り励ませるようになれたらいいなぁと思っています。

 

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